櫻山神社とは?|盛岡城跡に鎮座する盛岡の守り神
櫻山神社(さくらやまじんじゃ)は、岩手県盛岡市内丸にある歴史ある神社で、旧盛岡城本丸跡に鎮座しています。南部藩主であった南部家歴代藩主を祀る神社として、地元の人々に「盛岡の守り神」として親しまれてきました。
また、桜の名所としても知られ、春には多くの参拝者と観光客で賑わいます。隣接する岩手公園(盛岡城跡公園)やもりおか歴史文化館とあわせて訪れることで、盛岡の歴史と文化を深く感じることができる観光スポットです。
歴史|南部藩ゆかりの神社としての誕生
櫻山神社の創建は、明治8年(1875年)。明治維新により廃藩置県が行われた後、旧南部藩士や市民の有志により、南部藩主・南部利直公を主祭神として創建されました。
その後、南部家の歴代藩主や家臣たちが合祀され、藩政時代を支えた人々の霊を慰める場所としての役割を担ってきました。岩手県神社庁によると、現在の社殿は大正期に再建されたものとされ、長い時を経て盛岡の文化財としても高く評価されています。
かつての盛岡城の本丸跡に建てられているため、神社そのものが歴史遺構の一部でもあり、城下町盛岡の精神的な象徴といえる存在です。
見どころ|歴史・景観・パワースポットを一度に体感
1. 盛岡城跡と一体化した社殿
現在の櫻山神社の社殿は、盛岡城本丸跡に建てられています。周囲には花崗岩で築かれた巨大な石垣が立ち並び、境内からはその威容を間近に見ることができます。
かつての武家政権の中枢に立つ神社ということもあり、荘厳かつ重厚な雰囲気が漂います。
2. 不来方(こずかた)大明神の大鳥居
神社入り口には、巨大な石鳥居が立っています。これは通称「不来方大明神」とも呼ばれ、盛岡市民にとってはランドマーク的存在。明治期に建立されたこの鳥居は、当時の石工技術の粋を集めたものとされ、見応えがあります。
3. 南部家の家紋が刻まれた神紋と御朱印
神社の神紋は、南部家の家紋「向鶴(むかいづる)」。参拝後には、社務所で御朱印をいただくことができ、南部家ゆかりのデザインが人気を集めています。歴史ファンや御朱印集めを目的とする観光客にとっても、必見のアイテムです。
4. 春の桜・秋の紅葉も見事
名前に「櫻」の字を冠する通り、境内や周辺には多数の桜が植えられており、4月中旬には満開の桜が社殿を彩ります。また秋には紅葉と石垣が織りなす美しい風景が広がり、四季折々に訪れたくなる神社です。
周辺観光地|歴史と文化の密集エリア
櫻山神社周辺には、徒歩圏内に多くの文化施設・観光地があります。
- 岩手公園(盛岡城跡公園)(徒歩0分)
城跡の石垣と桜が美しい市民憩いの場。櫻山神社と同じ敷地内。 - もりおか歴史文化館(徒歩1分)
盛岡城や南部藩の歴史を展示。南部家の甲冑や復元模型もあり学習に最適。 - 岩手銀行赤レンガ館(徒歩10分)
明治期建築の洋館。重要文化財指定。 - 啄木新婚の家(徒歩15分)
詩人・石川啄木が新婚時代を過ごした住居跡。文学好きにおすすめ。
アクセス方法|盛岡中心部でアクセス良好
所在地:岩手県盛岡市内丸1-42
- 電車利用
JR盛岡駅から徒歩約20分。あるいは、盛岡駅東口バス乗り場から「県庁・市役所前」行きで「県庁市役所前」下車、徒歩約5分。 - 車利用
東北自動車道「盛岡南IC」より約15分。周辺にコインパーキングあり。 - 空港からのアクセス
いわて花巻空港から盛岡駅行きリムジンバスで約45分。
注意点|歴史的な石段と静寂を守るマナーを意識
- 境内や周辺には石段や起伏のある箇所が多く、滑りやすいため歩きやすい靴を推奨。
- 鳥居付近や社殿周辺は撮影スポットですが、本殿前では参拝者の妨げにならないよう配慮を。
- 境内は禁煙。ペット同伴はリード必須。
- 初詣や桜の時期には混雑が見込まれるため、早朝や平日の参拝が比較的おすすめです。
まとめ|南部藩の魂を感じる歴史ある神社
櫻山神社は、盛岡の中枢である旧盛岡城本丸跡に鎮座する、由緒正しい神社です。南部家の歴史や文化が息づく空間で、石垣と社殿の調和、季節の自然美、そして静謐な空気に包まれる参拝体験は格別。
盛岡を訪れたら、ぜひこの地を歩き、歴史と自然、そして人々の祈りの息吹を感じてみてください。