岩手県久慈市に位置する「久慈地下水族科学館もぐらんぴあ」は、日本で唯一の**“地下にある水族館”として知られ、訪れる人に驚きと感動を与えるユニークな観光スポットです。かつて石油の備蓄施設として使われていた地下空間を活用し、現在は三陸の海の生き物たちや、地域に根ざした文化体験、科学的学習**の場として、多くの家族連れや観光客に親しまれています。
加えて、南部ダイバーや北限の海女による実演、さらには「ガラ・ルファ」体験といった体感型展示も豊富。アクティブに学び、楽しく過ごせる、久慈観光の中心的スポットです。
■ 観光地概要|海の科学と文化を融合した地下の世界
「もぐらんぴあ」という名前は、「もぐる(潜る)」と「ミュージアム(博物館)」を組み合わせた造語。**「久慈の海」と「潜水文化」**をテーマにした展示が特徴です。
- 住所:岩手県久慈市侍浜町麦生1-43-7
- 営業時間:
4月~10月:9:00~18:00
11月~3月:10:00~16:00
※入館は閉館30分前まで - 休館日:月曜(祝日の場合は翌平日)、12月31日・1月1日
- 入館料:
一般:大人700円/高校・学生500円/小中学生300円/幼児無料
団体:大人500円/高校・学生300円/小中学生200円(20名以上) - 駐車場:普通車・大型バス対応
- 公式サイト:もぐらんぴあ水族館公式サイト
■ 歴史|震災を乗り越えた「もぐらんぴあ」の物語
もぐらんぴあは、1994年に日本初の地下型水族館としてオープン。当初は、旧石油備蓄施設の空間を再利用した「防災・科学教育施設」としてスタートしました。
しかし、2011年の東日本大震災で甚大な被害を受け、閉館を余儀なくされました。その後、地域住民や支援者の力により2016年に再開館。展示内容もより魅力的に進化し、現在では震災復興のシンボルとしても高く評価されています。
■ 見どころ|海と人の物語が交差する体験型展示
● 地下トンネルを活かした幻想的な水族館
かつての石油備蓄施設を活用した全長80m以上のトンネル空間には、三陸の海を中心に様々な水槽が配置され、魚たちが悠々と泳ぐ様子を間近で観察できます。空間の静けさと独特の構造が、まるで海底に迷い込んだような没入感を演出しています。
● 南部ダイバー・北限の海女の実演見学(土日・祝日限定)
- 南部ダイバー潜水実演:11:30〜(約20分)
→ 昔ながらのヘルメット式潜水装備での実演。貴重な文化遺産に触れることができます。 - 北限の海女素潜り実演:13:30〜(約20分)
→ 『あまちゃん』でも話題となった、久慈ならではの伝統漁法を間近で体感。
● ガラ・ルファ体験(1人300円)
「ドクターフィッシュ」として知られるガラ・ルファが、手の角質を優しく食べてくれる体験コーナー。小さな子どもにも大人気で、笑顔あふれるコーナーとなっています。
● あまちゃん展示コーナー
久慈市が舞台となったNHK連続テレビ小説『あまちゃん』の撮影セットや衣装、小道具などが展示されており、ドラマファンにはたまらない一角です。
■ 周辺観光地|久慈エリアで合わせて訪れたいスポット
● 小袖海岸・小袖海女センター(車で約25分)
ドラマ『あまちゃん』の舞台としても有名な小袖海岸。海女実演や絶景の遊歩道が整備され、観光客に人気。
● 久慈琥珀博物館(車で約15分)
日本最大級の琥珀産出地で、発掘体験やアクセサリー作りも楽しめるスポット。
● 道の駅くじ やませ土風館(車で約15分)
地元の特産品が揃う物産館やレストランがあり、観光情報も収集できる便利な拠点。
■ アクセス方法|市内からもICからも好アクセス
【公共交通】
- JR久慈駅から車で約15分(タクシー利用またはレンタカーがおすすめ)
【自家用車】
- 三陸沿岸道路「久慈北IC」より車で約10分
- 駐車場完備(普通車・バス対応可)
大型バスの受け入れも可能なため、団体旅行にも対応できます。
■ 注意点|来館前に確認すべきこと
- 月曜日は休館(祝日の場合は翌日休み)なので訪問日は必ず事前確認
- 冬季(11月~3月)は営業時間が短縮されるため注意
- 実演は土日・祝日限定。平日に行く場合は体験できない展示もあるため要確認
- 混雑時はガラ・ルファ体験に待ち時間が発生することもあります
■ まとめ|「潜る」から始まる知的で感動的な体験
久慈地下水族科学館もぐらんぴあは、単なる水族館を超えた「学びと文化と癒し」が融合した観光施設です。地下という独自のロケーションに、三陸の豊かな海、伝統の漁法、復興の歴史、地域文化などがぎゅっと詰まっています。
久慈市観光のスタート地点にも、旅の締めくくりにも最適なスポット。家族連れでも、大人のひとり旅でも、きっと忘れられない“もぐる”体験になることでしょう。