「美肌の湯」「べっぴんの湯」──そんな愛称を持つ温泉地が、岩手県久慈市の山間部・山根町にあります。それが今回ご紹介する新山根温泉べっぴんの湯です。

自然豊かな環境と、肌触りなめらかな強アルカリ泉が自慢の温泉で、地元民にとってはもちろん、観光で訪れる方にとっても隠れた癒しスポットとして注目されています。


■ 施設概要|「べっぴん」を目指す人が集う温泉地

新山根温泉べっぴんの湯は、岩手県北部・久慈市山根町にある日帰り温泉施設です。「べっぴん」とは関西風の言い回しで「美しい人」を意味しますが、ここでは「肌がきれいになる湯」として地元で親しまれており、その名に違わぬ泉質が支持されています。

  • 施設名:新山根温泉べっぴんの湯
  • 所在地:岩手県久慈市山根町下戸鎖4-5-1
  • 駐車場:あり(無料)
  • 浴場設備:大浴場(高温・低温)、露天風呂、水風呂、洗い場(シャンプー・ボディーソープ備付)

■ 泉質と効能|名の通りの「美肌の湯」

この温泉の最大の魅力は、強アルカリ性の単純冷鉱泉であること。温泉成分が豊富というよりも、pH値の高さ(強アルカリ性)によって皮膚の角質をやさしく落とし、つるすべ肌へ導く作用が注目されています。

  • 泉質:強アルカリ性単純冷鉱泉(pH10前後)
  • 源泉温度:17℃(加温・循環ろ過式)
  • 色・匂い:無色透明・ほぼ無臭
  • 湯の特徴:肌触りがとろりとしており、湯上がりはすべすべ感が持続

【期待される効能】

  • 健康増進
  • 疲労回復
  • 神経痛・筋肉痛の緩和
  • 美肌・乾燥肌対策

“湯上がりのしっとり感”を体験した人の多くが、「化粧水いらずだった」と口をそろえるのも納得の泉質です。


■ 多彩な湯船で癒しの時間を

べっぴんの湯では、性別ごとに以下の浴槽が用意されています。

  • 高温浴槽(約42℃):体を芯から温める王道の湯
  • 低温浴槽(約38℃):長く浸かれるリラックス湯
  • 露天風呂:木々に囲まれた開放感たっぷりの外気浴
  • 源泉水風呂(約17℃):温冷交互浴で整うのに最適

日々の疲れを取るのはもちろん、サウナに匹敵する“温冷交代浴”が楽しめるのもポイントです。


■ 日帰り入浴情報|気軽に利用できるリーズナブルな価格

【営業時間】

  • 午前9:00 ~ 午後9:00(最終受付 午後8:00)

【入浴料金】

  • 大人(中学生以上):600円
  • 小学生以下:300円
  • 幼児(未就学児):無料
  • 回数券の販売あり(要確認)

【設備】

  • シャンプー・リンス・ボディーソープ完備
  • ドライヤー使用無料
  • 休憩スペース、自動販売機あり

■ アクセス方法|自然豊かな山根町までの行き方

【電車+バスの場合】

  • JR八戸線 久慈駅下車 → 車で約25分(タクシーまたは市内バス)

【車の場合】

  • 八戸自動車道「九戸IC」から約50分
  • 東北自動車道「安代IC」から約1時間10分
  • 国道281号線経由、山間部に入るルートです

※積雪時や夜間は走行注意。カーナビ利用推奨。


■ 周辺観光地|温泉のあとは自然と歴史のスポット巡りも

べっぴんの湯が位置する山根町は、豊かな自然に囲まれた地域。温泉とセットで楽しめる観光地もいくつかあります。

  • 久慈渓流:秋は紅葉、夏は涼を求める絶景散策スポット
  • 平庭高原:白樺林とスキー場で有名。四季折々の風景美
  • 久慈琥珀博物館:古代から続く琥珀採掘の歴史を学べる施設
  • 道の駅 くじ やませ土風館:地元の特産品や食事が楽しめる人気スポット

■ 注意点|快適な温泉体験のために

  • 源泉は冷鉱泉のため、加温・循環式です。源泉かけ流しではありません。
  • 冬季は路面凍結の可能性があるため、スタッドレスタイヤ装着やチェーン携帯を推奨
  • 食事提供は行っていないため、近隣の飲食店や持参品の利用が現実的
  • タトゥーのある方の利用制限については事前確認をおすすめします

■ まとめ|心も肌も整う、秘湯感あふれる山の癒し湯

新山根温泉べっぴんの湯は、その名の通り「肌をべっぴんにする」効能で知られ、まるで秘湯のような落ち着きと温かさを持つ温泉です。都市の喧騒を離れ、自然と対話しながらゆったりとした時間を過ごしたい方にぴったり。

久慈観光の一環として、あるいは癒しの目的地として、東北の原風景と良質な湯を堪能してみてはいかがでしょうか?