観光地概要

秋田県能代市二ツ井町に位置する「きみまち阪(きみまちざか)」は、四季折々の自然美と“恋文の聖地”として知られる観光名所です。米代川と七座山を望む高台にあり、春は桜、秋は紅葉が美しく、特に「きみまち阪公園」として整備された園内は、多くの観光客で賑わいます。

名前の由来は明治時代、明治天皇が東北巡幸の折、ここからの風景を見て「君待坂」と名付けたことにちなみます。そのロマンチックな由来から、現在では「恋文神社」や「恋文ポスト」など、縁結びや恋愛成就にまつわるスポットとしても親しまれています。


歴史

きみまち阪の歴史は明治天皇の巡幸に深く関わっています。明治14年(1881年)、東北を巡幸した明治天皇は二ツ井町を訪れ、この地の美しい景観を大いに称賛しました。そしてその折に「君を待つ心」を重ね合わせ、「君待坂」と名付けられたのが始まりです。

その後、地元ではこの地を「きみまち阪」と呼び、観光地として整備されました。昭和以降は桜や紅葉の名所として整備され、恋愛成就の象徴的なスポットとしても注目を集めています。現在は能代市が管理し、地域住民と観光客の憩いの場所として発展を続けています。


見どころ

桜と紅葉

  • 春(4月下旬~5月上旬):きみまち阪公園に植えられた桜が満開となり、ライトアップイベントも開催。夜桜見物も楽しめます。
  • 秋(10月中旬~11月上旬):赤や黄色に染まる紅葉が公園一帯を彩り、散策や写真撮影に最適です。

恋文神社と恋文ポスト

「恋文神社」は縁結びのパワースポットとして人気。境内には赤いポスト型の「恋文ポスト」が設置され、手紙を投函すると恋が成就すると言い伝えられています。恋人同士や夫婦で訪れる人が多く、記念写真スポットとしても人気です。

展望台と米代川の景観

展望台からは米代川と七座山を一望でき、雄大な自然美を堪能できます。川と山が織りなす風景は、四季ごとに異なる表情を見せ、訪れるたびに新しい感動を与えてくれます。

恋文まつり

毎年初夏には「恋文まつり」が開催され、短冊に願いを書いて飾るイベントやコンサートが行われます。地域の文化と観光を融合させた人気行事で、県内外から多くの人が訪れます。


周辺観光地

  • 道の駅ふたつい きみまちの里
    地元産の農産物や特産品を販売。ご当地グルメ「ザザーメン」や「田の源そば」も人気。
  • 七座山
    登山道が整備されており、手軽に登れる山として人気。山頂からの眺望も魅力です。
  • 長走風穴館
    夏でも冷気が吹き出す風穴を利用したユニークな施設。自然の不思議を体感できます。
  • 秋田犬の里(大館市)
    忠犬ハチ公のふるさと大館にある、秋田犬と出会える観光施設。
  • 桂城公園(大館市)
    大館城跡を整備した公園で、桜や紅葉の名所として有名。

アクセス方法

  • 所在地
    秋田県能代市二ツ井町小繋
  • 車利用
    秋田自動車道「二ツ井白神IC」から約10分。駐車場完備。
  • 公共交通機関
    JR奥羽本線「二ツ井駅」から車で約10分。観光シーズンには臨時バスが運行される場合があります。
  • 飛行機利用
    大館能代空港から車で約40分。県外からもアクセスしやすい立地です。

注意点

  • 公園は四季を通じて開放されていますが、桜や紅葉のシーズンは大変混雑するため、早めの来園がおすすめです。
  • 公園内は坂道が多く、歩きやすい靴での訪問が望ましいです。
  • 冬季は積雪により散策が難しくなる場合があるため、訪問時には天候や道路状況を確認しましょう。
  • イベントやライトアップの開催日程は事前に能代市観光協会などの公式情報をチェックすることが安心です。

まとめ

きみまち阪は、自然美とロマンチックな歴史が融合した秋田県能代市を代表する観光地です。春の桜、秋の紅葉といった絶景に加え、恋文神社や恋文ポストなどの縁結びスポットもあり、観光やデート、家族旅行にも最適な場所です。

周辺には道の駅や七座山、長走風穴館など観光拠点も多く、一日を通して楽しめる観光ルートを組むことができます。能代市を訪れる際には、ぜひ「きみまち阪」に足を運び、自然と歴史、そして恋愛成就のパワーを感じてみてはいかがでしょうか。