観光地概要

秋田県鹿角郡小坂町にある「小坂鉄道レールパーク」は、かつて鉱山の町・小坂を支えた小坂鉄道の廃線跡を活用した鉄道テーマパークです。園内には保存された駅舎や車両、機関車庫などがあり、鉄道ファンはもちろん、家族連れや観光客も楽しめる施設として人気を集めています。

施設は2025年も営業しており、営業期間は4月1日~11月23日。営業時間は9:00~17:00(最終入場16:30)で、毎週水曜日が休園日(水曜が祝日の場合は翌木曜休園)です。入園料は大人600円(団体480円)、小中学生300円(団体240円)、幼児は保護者同伴で無料となっています。園内では、鉄道資料の見学に加え、観光トロッコやレールバイクといった体験型アトラクションも楽しめます。


歴史

小坂鉄道は、かつて小坂鉱山から採掘された鉱石を輸送するために整備された産業鉄道でした。1908年に開業し、鉱山町・小坂の発展を支え、地域の人々の生活や産業に欠かせない存在となりました。

しかし、時代の変化とともに輸送需要が減少し、2009年に小坂鉄道は全線廃止。その後、地域資源を観光資源として活かす取り組みが進められ、旧小坂駅を中心に「小坂鉄道レールパーク」として再生されました。現在は鉄道遺産を保存しながら、観光・教育・地域振興の拠点として機能しています。


見どころ

駅舎・機関車庫

旧小坂駅の駅舎や機関車庫がそのまま保存され、当時の雰囲気を味わうことができます。木造駅舎のレトロな雰囲気は鉄道ファン必見です。

車両展示場

ディーゼル機関車や貨物車、客車など多彩な車両が展示されています。普段間近で見ることのない鉄道車両に触れられるのは貴重な体験です。

観光トロッコ列車

園内の線路を走る観光トロッコは、毎週火曜日以外に運行されており、家族連れに人気。レトロな車両に揺られながら、かつての鉄路を旅する気分を楽しめます。

レールバイク体験

線路上を自転車のように走れるレールバイクは、土日祝日に運行。風を感じながら線路の上を走る爽快な体験ができます。

宿泊体験(特別企画)

一部期間には、実際の寝台車に宿泊できる特別プランも実施され、鉄道ファンに人気です。夜の車内で過ごす時間は、まさに非日常の体験です。


周辺観光地

  • 康楽館
    明治時代に建てられた芝居小屋で、現存する最古級の木造芝居小屋。芝居や歌舞伎などが上演される文化施設です。
  • 小坂鉱山事務所
    国の重要文化財に指定される明治の洋風建築。鉱山の歴史を伝える展示が見られます。
  • 十和田湖
    車で約40分、美しい湖畔と遊覧船観光が楽しめる秋田・青森県境の人気観光スポット。
  • 大湯環状列石
    日本最大級のストーンサークルで、縄文時代の歴史を体感できる貴重な遺跡です。
  • 温泉地(花輪温泉・大湯温泉など)
    周辺には温泉地も多く、観光と癒しをセットで楽しめます。

アクセス方法

  • 所在地
    秋田県鹿角郡小坂町小坂鉱山字古館
  • 車利用
    東北自動車道「小坂IC」から約10分。無料駐車場あり。
  • 公共交通機関
    JR花輪線「十和田南駅」から秋北バスで約40分、「小坂駅前」下車すぐ。
  • 飛行機利用
    大館能代空港から車で約1時間20分。青森空港や秋田空港からもアクセス可能です。

注意点

  • 観光トロッコは毎週火曜日が休止、レールバイクは土日祝のみ運行です。訪問前に営業カレンダーを確認しましょう。
  • 園内へのペット同伴は禁止されています(盲導犬・介助犬は可)。
  • 冬季(11月24日~翌年3月31日)は閉園となるため、春から秋にかけての訪問がおすすめです。
  • イベントや宿泊体験は事前予約制となる場合があるため、早めのチェックが必要です。

まとめ

小坂鉄道レールパークは、産業遺産を活かしたユニークな観光施設であり、鉄道ファンはもちろん、子どもから大人まで楽しめるスポットです。駅舎や車両展示、観光トロッコ、レールバイク体験など、鉄道の魅力を存分に体感できるのが特徴です。

周辺には康楽館や小坂鉱山事務所といった歴史建築、十和田湖や温泉地といった自然観光資源も揃っており、組み合わせることでさらに充実した旅行プランを立てられます。

2025年の秋田観光を計画するなら、「小坂鉄道レールパーク」で鉄道遺産と地域の魅力を満喫し、ノスタルジックな時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。