観光地概要

秋田県鹿角市にある「大湯ストーンサークル館(おおゆストーンサークルかん)」は、国の特別史跡に指定され、さらに2021年には「北海道・北東北の縄文遺跡群」として世界文化遺産に登録された「大湯環状列石」を紹介・展示する拠点施設です。館内では縄文時代の生活や祭祀を再現した展示が整備されており、屋外には直径40mを超える二つの大規模な環状列石(ストーンサークル)が残されています。

観光拠点として、縄文文化や考古学に関心のある人々はもちろん、子どもから大人まで学びながら楽しめる場となっており、学習旅行や文化探訪の場としても人気があります。

【基本情報】

  • 所在地:秋田県鹿角市十和田大湯字万座45
  • 電話番号:0186-37-3822
  • 営業時間:
    • 4月1日~10月31日 9:00~18:00(無休)
    • 11月1日~3月31日 9:00~16:00(月曜休館、祝日の場合は翌平日休館)
  • 年末年始休館:12月29日~1月3日
  • 屋外遺跡見学可能期間:4月中旬~11月中旬(降雪状況により変動あり)
  • 駐車場:あり(無料)

歴史

大湯ストーンサークルは、縄文時代後期(約4,000年前)に造られたとされる遺跡で、東西に位置する「万座環状列石」と「野中堂環状列石」の二つの巨大なストーンサークルから構成されています。いずれも直径40m前後と国内最大級の規模を誇り、祭祀や共同墓地としての役割を果たしたと考えられています。

この遺跡は1930年代に初めて発見され、1956年には国の特別史跡に指定。発掘調査により土器や石器、土偶などが多数出土し、縄文時代の人々の精神文化や社会構造を解き明かす手掛かりとなっています。2021年にはユネスコ世界文化遺産に登録され、国際的にも高い評価を得ました。


見どころ

館内展示

大湯ストーンサークル館の館内では、縄文人の暮らしを解説するジオラマ、出土品の展示、映像資料などを通して、遺跡の価値をわかりやすく紹介しています。特に精巧に再現された土偶や土器は見応えがあります。

屋外遺跡(万座・野中堂環状列石)

二つのストーンサークルは、整然と配置された大小さまざまな石で構成され、当時の祭祀空間を直接体感できます。四季折々の風景と融合した環状列石は壮大で、特に朝夕の光に照らされる姿は神秘的です。

体験学習

勾玉づくりや縄文土器のレプリカ制作など、子どもから大人まで楽しめる体験メニューが用意されています。縄文文化に触れることで、歴史をより身近に感じられます。

展望スポット

館内や屋外からは雄大な自然の中に広がる遺跡を一望でき、写真撮影スポットとしても人気です。


周辺観光地

  • 十和田湖(車で約40分)
    自然景観と遊覧船観光が魅力の観光名所。
  • 小坂鉱山事務所・康楽館(小坂町)
    明治の繁栄を伝える歴史建築で、重要文化財。
  • 大湯温泉郷
    遺跡のすぐそばに位置する温泉街。観光後の宿泊や日帰り入浴に最適。
  • 道の駅おおゆ
    地域の農産物や工芸品を取り揃えた観光拠点。食事処も併設。

アクセス方法

  • 車利用
    東北自動車道「十和田IC」から約15分。無料駐車場あり。
  • 公共交通機関
    JR花輪線「鹿角花輪駅」からバスで約20分、「大湯ストーンサークル館前」下車すぐ。
  • 飛行機利用
    大館能代空港から車で約1時間20分、青森空港からは約1時間30分。

注意点

  • 屋外遺跡は冬期(11月25日以降~翌年4月中旬)は閉鎖されるため、訪問時期に注意が必要です。
  • 降雪や悪天候時は営業時間や見学可能エリアが制限されることがあります。
  • 屋外見学では歩きやすい靴と季節に応じた服装が必須です。夏は日差し対策、秋は防寒対策を整えましょう。
  • 館内や遺跡の一部では写真撮影制限がある場合があるため、スタッフの案内に従うことが求められます。

まとめ

大湯ストーンサークル館は、縄文時代の精神文化や社会生活を学べる日本屈指の考古学遺跡です。館内展示と屋外遺跡を合わせて見学することで、縄文人の営みを五感で体感できます。世界文化遺産にも登録されているため、国内外から観光客が訪れる人気スポットとなっています。

周辺には十和田湖や温泉地、歴史的建築なども揃い、観光ルートとしての魅力も抜群。歴史・文化・自然を総合的に楽しめるエリアです。

2025年の秋田観光では、ぜひ「大湯ストーンサークル館」を訪れ、縄文の神秘と世界遺産の迫力を体感してみてください。