北海道・大雪山系の主峰「旭岳」のふもと、標高約1,100mに広がる旭岳温泉。その中で100年以上の歴史を持ち、今もなお旅人に愛され続けている温泉宿が「湯元 湧駒荘(ゆこまんそう)」です。
本記事では、全国でも希少な泉質を持つこの宿の施設概要、泉質と効能、源泉かけ流しのこだわり、日帰り入浴情報、アクセス、周辺観光地を詳しくご紹介します。
施設概要|大正時代から受け継がれる、山の温泉文化
「湯元 湧駒荘」は、大正3年(1914年)創業の旭岳温泉の元祖宿です。大雪山の自然に囲まれた山岳地帯に建ち、登山客、湯治客、観光客など幅広い層に親しまれています。
館内は木の温もりが感じられる落ち着いた雰囲気で、和室や和洋室など多彩な客室を用意。ロビーからは四季折々の自然景色を望むことができ、静寂の中でゆったりとくつろげます。
夕食では、地元・東川町の食材を中心とした山の幸と川の恵みを取り入れた創作和食が提供され、自然の味わいと温泉の癒しをダブルで堪能できます。
泉質と効能|全国でも珍しい5種の源泉がもたらす奇跡の湯
湧駒荘最大の特徴は、なんといっても5つの源泉を所有し、それぞれを完全かけ流しで提供している点です。これらの源泉はすべて性質が異なり、入浴によって得られる効能も多岐にわたります。
■ 湧出量と成分構成:
- 開設以来、毎分300L以上の湯を自然湧出
- 含有成分は硫酸塩泉・正苦味泉(マグネシウム)・石こう泉(カルシウム)・炭酸水素塩泉・緑ばん泉(鉄)など
■ 特に注目される泉質:
- ホウ酸塩素を含む硫酸塩泉:全国的にも希少で、「名湯中の名湯」と称される泉質
■ 効能(適応症):
- 神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺
- 慢性皮膚病、リウマチ性疾患、婦人病
- 冷え性、痔疾、疲労回復、病後回復、健康増進
- 火傷、きりきず、虚弱体質など
泉質の豊富さ・成分のバランスの良さから、「入るたびに異なる効能を感じる」と称されることもあるほど。皮膚トラブルの改善や代謝促進、美肌効果にも定評があります。
源泉かけ流し|一切の循環・消毒なし、自然のままの湯
湧駒荘では、5つの源泉をすべて**加水・循環・消毒なしの“完全放流式”**で使用。大浴場・露天風呂・貸切風呂など、浴槽ごとに異なる源泉が使われており、湯の香りや肌ざわりの違いを比べる楽しみもあります。
かけ流しの温泉は、常に新鮮な湯が注がれて古い湯が排出されるため、衛生面も優秀。湯本の名を冠するにふさわしい、本物の温泉文化がここにはあります。
日帰り入浴|別館「神々の湯」で気軽に名湯体験
宿泊だけでなく、日帰りでの利用も可能。本館に隣接する「神々の湯」では、旅の途中や登山後でも気軽に湯に浸かることができます。
■ 神々の湯 日帰り入浴案内(2025年5月現在)
- 受付時間:12:00~18:00(19:00までの営業)
- 料金(税込):
・大人(中学生以上):1,200円
・小学生:600円
・小学生未満:無料 - アメニティ:リンスインシャンプー、ボディソープ完備
- タオル貸出:バスタオル300円、フェイスタオル200円(販売)
高温・低温の湯や寝湯・打たせ湯などが備わり、旅の疲れを癒すには十分すぎる設備。登山・スキー・森林浴の帰りに立ち寄るリピーターも多数です。
アクセス方法|旭川から約1時間半、自然を感じる道のり
■ 所在地
- 北海道上川郡東川町勇駒別 湯元 湧駒荘
- 公式サイト
■ 車・レンタカー利用(おすすめ)
- 旭川空港から:約40分(道道1160号経由)
- 旭川駅から:約1時間20分
- 札幌から:約3時間(道央道 → 旭川鷹栖IC経由)
- 駐車場:無料(宿泊・日帰り共用)
■ 公共交通(季節運行)
- JR旭川駅 → 道北バス「いで湯号」→ 湧駒荘前下車(約1時間40分)
※本数少ないため、事前の時刻確認が必要です。
周辺観光地|旭岳ロープウェイ・姿見の池とセットで楽しむ
- 旭岳ロープウェイ(徒歩5分):標高1,600mまで一気に登れる観光ロープウェイ。四季の絶景が魅力。
- 姿見の池(ロープウェイ上駅から徒歩約30分):旭岳を映す神秘的な火山湖。夏は高山植物、秋は紅葉の名所。
- 東川町文化ギャラリー(車で約30分):写真の町・東川を象徴する文化スポット。
まとめ|本物の温泉を、本物の自然の中で味わう贅沢
「湯元 湧駒荘」は、旭岳の恵みを余すことなく味わえる、名湯中の名湯です。5種の源泉をかけ流しで楽しめる宿は全国でも非常に希少で、泉質・歴史・自然・設備のすべてにおいてハイクラスな体験ができます。
登山や観光の拠点としてはもちろん、心と体をととのえる湯治宿としても理想的。“本物の温泉”を体験したい方に、自信を持っておすすめできる一軒です。
📌 公式サイト・最新情報はこちら
👉 https://www.yukoman.jp/