― 青森・十和田で味わう、五感を刺激する現代アートの世界

青森県南部に位置する十和田市。湖や渓流など雄大な自然のイメージが先行しがちですが、実はこの街には世界的に評価される現代アートの拠点があります。それが「十和田市現代美術館」です。

街なかに突如現れる巨大な彫刻、建物を突き抜けるカラフルな作品群、そして歩くだけで驚きと感動が訪れる展示空間。この記事では、十和田市現代美術館の魅力を「観光地概要」「歴史」「見どころ」「周辺観光地」「アクセス方法」「注意点」「まとめ」の構成でご紹介します。


観光地概要:アートが街を彩る“開かれた美術館”

「十和田市現代美術館」は、2008年に開館した公立の現代アート専門美術館です。特徴は、“美術館の枠を超えて街全体をアート空間にする”というコンセプト。館内だけでなく、周辺の「アート広場」にも多くの作品が常設されており、まち歩きとアート鑑賞が同時に楽しめます。

建物は世界的建築家・西沢立衛氏の設計。白を基調としたスタイリッシュな外観が、街並みに調和しながらも存在感を放っています。


歴史:文化と都市再生のモデルケースとして

この美術館は、十和田市が取り組んできた**「官庁街通り活性化プロジェクト(アートを活かしたまちづくり)」**の一環として誕生しました。市の中心部にある桜並木の美しい通り「官庁街通り(駒街道)」を舞台に、アートによってにぎわいと創造性を呼び戻す試みとしてスタート。

2008年の開館以降、草間彌生、ロン・ミュエク、チェ・ジョンファなど、国内外の現代美術家による常設の大型インスタレーションが話題を呼び、アートファンのみならず多くの観光客が訪れる人気施設となりました。


見どころ:歩いて体験する、世界レベルの現代アート

■ 常設展示

この美術館最大の魅力は、作品そのものが「空間」として設計されていること。たとえば、

  • ロン・ミュエク「スタンディング・ウーマン」は等身大を超える超リアルな巨大女性像。
  • 草間彌生「愛はとこしえ十和田でうたう」は、色彩豊かな水玉模様の大型屋外作品。
  • チェ・ジョンファ「フラワー・ホース」は、街を象徴する“馬”を無数の花で再構築。

作品ごとに独立した展示棟が建てられており、建築とアートが融合する体験型の鑑賞スタイルが新鮮です。

■ cube cafe & shop(館内)

美術館内にあるカフェ&ミュージアムショップでは、地元食材を活かした軽食や、オリジナルグッズ・アート関連書籍が手に入ります。観覧後の休憩やお土産選びに最適です。


周辺観光地:自然とアートのコントラストを楽しむ

■ アート広場(徒歩0分)

美術館周辺に広がる無料の野外展示エリア。草間彌生の巨大オブジェをはじめ、誰でも気軽にアートに触れられる“街なかの美術館”。

■ 官庁街通り(駒街道/徒歩圏)

約1.1kmの桜並木が続く通り。春には見事な花のトンネルとなり、アート作品とともに散策が楽しめます。

■ 十和田市現代美術館 アネックス施設(徒歩3〜5分)

アーティスト・イン・レジデンスやワークショップスペースも完備。イベント開催時期に合わせると、より深い体験が可能です。


アクセス方法:交通網も意外と便利

■ 所在地

青森県十和田市西二番町10-9
公式サイト:https://towadaartcenter.com

■ 公共交通

  • 【電車+バス】JR八戸駅 → 十和田観光電鉄バス →「官庁街通」下車 徒歩すぐ(所要約50分)
  • 【青森空港】車で約1時間15分
  • 【三沢空港】車で約40分/シャトルバス+タクシー利用も可

■ 車利用

  • 東北自動車道「下田百石IC」または「十和田IC」より約30分
  • 専用駐車場(無料・有料併設)あり/周辺にコインパーキングも複数

観覧情報と注意点(最新情報は公式サイトで)

■ 開館時間

  • 美術館:9:00〜17:00(最終入館16:30)
  • cube cafe & shop:9:00〜17:00(L.O.16:30)

■ 休館日

  • 月曜日(祝日の場合は翌日)
  • 年末年始(12月31日・1月1日)
    ※展示替えや設備点検による臨時休館あり

■ 観覧料(税込)

区分通常料金企画展転換期
一般1,800円1,000円
高校生以下無料無料
十和田市民各料金より200円引き(証明書提示)

■ 支払方法

現金・電子マネー・非接触クレジット・QR決済(PayPay、楽天ペイ、Alipay ほか)対応。


まとめ:アートでまちをめぐる、新しい旅のかたち

十和田市現代美術館は、「アートを見る」のではなく「アートに入る」体験ができる場所。世界の第一線で活躍するアーティストたちの作品を、まち歩きと共に五感で楽しめる稀有な存在です。

東北観光の中継地として、あるいはアート好きの旅先として――。
一度訪れれば、アートとまちの新しい関係に出会えるはずです。


🔗 公式サイト:https://towadaartcenter.com