◆ 観光地概要|幹周22メートル、樹齢1000年を超える“神の木”

青森県西津軽郡深浦町にある「北金ヶ沢のイチョウ」は、日本最大級のイチョウの巨木として全国に知られる天然記念物です。
樹高約31メートル、幹周りは圧巻の約22メートル。その存在感と神々しさから「大イチョウ」や「北金ヶ沢の大イチョウ」とも呼ばれ、訪れる人々に深い感動を与えています。

秋には木全体が黄金色に染まり、日中はもちろん夜のライトアップも見逃せません。青森県内でも屈指の紅葉スポットであり、写真愛好家や観光客にとって秋の定番観光地となっています。


◆ 歴史|千年以上の時を刻む神木、2004年には国の天然記念物に指定

このイチョウは、樹齢約1000年とされ、平安時代末期〜鎌倉時代にはすでにこの地に存在していたと考えられています。

地元では長らく「子宝の木」「長寿の木」として信仰の対象とされており、その根元に手を合わせて願掛けをする風習も続いています。

その文化的・生態学的な価値が評価され、2004年に国の天然記念物に指定されました。現在では、地域のシンボルとして深浦町の観光と伝統文化を支える存在となっています。


◆ 見どころ|黄金に染まる大イチョウと幻想的なライトアップ

◇ 秋の黄葉シーズン(11月上旬〜12月上旬)

北金ヶ沢のイチョウの最大の魅力は、秋の紅葉時期に見られる黄金の大樹。
例年11月上旬から葉が色づき始め、11月中旬〜下旬にかけて見頃を迎えます。木全体が光を反射するように黄金色に輝き、その美しさはまさに圧巻。まるで神話の世界に入り込んだかのような光景です。

◇ 夜間ライトアップ(例年11月中旬から下旬まで)

黄葉のピークに合わせて、夜間にはライトアップが実施され、日没後の大イチョウが闇の中に浮かび上がります。
白や暖色系のライトに照らされたイチョウは、昼とはまったく違う幻想的な姿を見せ、観光客の足を止める感動の風景が広がります。

◇ 落ち葉の絨毯

黄葉が散った後も見逃せないのが、地面一面に敷き詰められる黄金の落ち葉の絨毯。木の周囲が光に照らされ、360度どこを切り取っても絵になる絶景として人気を集めています。


◆ 周辺観光地|北前船の港町・深浦の魅力を満喫

北金ヶ沢のイチョウを訪れたら、周辺観光地もぜひ一緒に巡りたいところです。

  • 不老ふ死温泉(車で約20分)
    海辺の露天風呂から日本海の夕日が望める絶景温泉。日帰り入浴も可能です。
  • 千畳敷海岸(車で約30分)
    干潮時に広がる巨大な岩盤の海岸。奇岩と波音が織りなす風景美は息を呑むほど。
  • ウェスパ椿山(車で約10分)
    展望風呂や地元グルメ、物産館などが揃う総合観光施設。リゾート気分でのんびり過ごせます。

◆ アクセス方法|自家用車が便利だが、電車・バスでも訪問可能

  • 所在地:青森県西津軽郡深浦町北金ケ沢塩見形356
  • 車でのアクセス
    • 青森市内から約2時間
    • 弘前市から約1時間40分
  • 鉄道利用
    • JR五能線「北金ヶ沢駅」から徒歩約15分
  • 駐車場:普通車20台程度あり(無料)

※紅葉のピーク時は混雑が予想されるため、早めの来訪をおすすめします。


◆ 注意点|見学マナーと安全確保にご協力を

国指定の天然記念物であるため、木の保護が最優先です。見学時には以下の点にご注意ください。

  • 根元への立ち入りは禁止されています。
  • ドローン撮影は事前申請が必要です。
  • ライトアップ期間中は混雑するため、足元や駐車の安全を確保してください。
  • 見学可能時間帯を超える滞在はお控えください。

また、晩秋の深浦町は夜間かなり冷え込みます。防寒対策を万全にして来訪しましょう。


◆ まとめ|千年の生命が放つ“静かな感動”を五感で体感

北金ヶ沢のイチョウは、青森の自然と文化の結晶のような存在。
1000年以上の年月を生き抜いた巨木は、静かに、しかし圧倒的な存在感で私たちの心に語りかけてきます。

秋の黄葉、夜のライトアップ、落ち葉の絨毯…。どの瞬間も特別で、訪れる人の記憶に残る風景となるでしょう。
深浦町を訪れたなら、一度は見ておきたい黄金の巨樹。あなたも、神秘のイチョウに出会ってみませんか?