北海道・日高地方の様似町(さまにちょう)に位置する「アポイ山荘」は、標高810mのアポイ岳のふもとに佇む宿泊施設です。アポイ岳登山の拠点としてだけでなく、良質な人工温泉やサウナ、地元食材を活かした食事など、多くの魅力を備えた“知る人ぞ知る癒しの宿”です。

今回は、日帰り入浴や宿泊目的で訪れる方に向けて、「アポイ山荘」の施設概要から泉質情報、アクセス、料金などを詳しくご紹介します。


アポイ山荘とは?|施設概要

アポイ山荘は、様似町が運営する宿泊・入浴施設で、アポイ岳ジオパークの中心拠点にあります。登山口のすぐそばという好立地にあり、自然との距離が非常に近いのが特徴です。

宿泊施設としては全20室ほどの和洋室を備え、落ち着いた雰囲気の館内は家族連れから登山客、ビジネス利用者まで幅広い層に対応しています。食事は地元日高産の海の幸や山の幸を使用した和定食が提供され、季節によって内容が変わるのも魅力です。

館内には会議室や休憩所もあり、研修やグループ旅行にも利用されています。また、隣接する「アポイ岳ジオパークビジターセンター」との連携もあり、自然学習やジオツアーを目的とした滞在にも適しています。


泉質と入浴施設について

アポイ山荘の入浴施設は、天然温泉ではないものの、北海道長万部町の名湯「二股ラジウム温泉」の湯の華(温泉成分沈殿物)を使用した人工温泉を導入しており、湯ざわりの良さと体の芯まで温まる感覚が好評です。

▼ 使用泉質:

二股ラジウム温泉の湯の華(人工泉)
効能:神経痛、リウマチ、冷え性、疲労回復、皮膚疾患などに効果があるとされています。

▼ お風呂の特徴:

  • 内湯(ややぬるめの浴槽とあつ湯)
  • ロウリュ完備の本格サウナ(サウナ好きに人気)
  • シャワー付き洗い場にはボディソープ・リンスインシャンプーを完備
  • 脱衣所にはロッカー、ドライヤー、飲料水、ヘアトリートメントなどの設備あり

露天風呂こそありませんが、屋内からでも周囲の自然の気配を感じられる、静かな環境が魅力です。


日帰り入浴情報|利用時間・料金詳細

アポイ山荘では、日帰り入浴も歓迎しており、地域住民や登山帰りの観光客にも親しまれています。

区分利用可能時間料金
午前営業6:00~8:30(最終受付8:00)大人500円、小学生200円、幼児100円、3歳未満無料
午後営業11:00~23:00(最終受付22:30)同上

※毎月第2火曜日は、機械メンテナンスのため17:00から営業開始となります。
※混雑状況によっては入場制限がかかることもあります。

サウナと浴場が充実しているわりに料金が非常にリーズナブルなのもポイントです。


アクセス方法

■ 自家用車の場合

  • 札幌市内から約3時間30分(約200km)
  • 新千歳空港から約3時間(約180km)
  • 帯広市から約2時間30分(約150km)
  • 襟裳岬から約40分(約30km)

※施設前に広めの無料駐車場あり(普通車・バス対応)

■ 公共交通機関の場合

  • JR日高本線(現在、鵡川~様似間は不通)→静内駅・浦河駅からバス代行
  • 道南バス「様似バスターミナル」下車、タクシーまたは徒歩約10分

周辺観光地

■ アポイ岳登山道(徒歩0分)

アポイ山荘からすぐに登山開始が可能。アポイ岳はユネスコ世界ジオパークに認定されており、かんらん岩や高山植物の宝庫です。

■ アポイ岳ジオパークビジターセンター(徒歩1分)

アポイ岳の自然や地質、植物を学べる拠点施設。展示も充実しており、家族連れにもおすすめ。

■ 様似町立エンルム博物館(車で約4分)

アイヌ文化や町の歴史を伝える郷土資料館。ジオパークとのつながりも学べます。


注意点

  • 天然温泉ではなく「湯の華使用の人工泉」である点にご留意ください。
  • 登山シーズン(春~秋)や連休時は混雑するため、日帰り入浴は時間帯をずらすのがおすすめです。
  • 毎月第2火曜は入浴時間が変更となるため、事前確認を推奨。

まとめ|登山後にも、観光の合間にも。アポイ山荘で“温まる”ひとときを

アポイ山荘は、ただの宿泊施設ではなく、アポイ岳ジオパークの玄関口として、様似町の自然・文化・癒しを体感できる場所です。
本格的な登山の前後の拠点としても、温泉旅の立ち寄り湯としても、コストパフォーマンスと快適さを兼ね備えた一軒。

地元の素材を活かした食事、肌なじみの良い湯、そして何よりも静けさに包まれた環境が、きっと旅の疲れを優しく癒してくれるはずです。

▶︎ アポイ山荘 公式ページ(様似町観光公式内)
https://hokkaido-hidaka-kankonavi.com/facility/アポイ山荘