北海道・東川町の秘境・天人峡温泉。その中でも歴史と格式を併せ持ち、良質な天然温泉と静けさに包まれた湯宿が「御やど しきしま荘（旧・天人閣）」です。断崖と原生林に囲まれた神秘的な立地に佇み、黄金色に輝く源泉かけ流しの湯とともに、心安らぐひとときを提供しています。

本記事では、御やど しきしま荘の施設概要、泉質、源泉情報、日帰り入浴、アクセス方法まで詳しくご紹介。秘湯ファンにも温泉ビギナーにもおすすめしたい、静寂の中の名湯の魅力を紐解きます。

施設概要｜天人峡の自然と調和する落ち着いた湯宿

「御やど しきしま荘」は、かつて「天人閣」の名で親しまれていた老舗旅館をリニューアルし、2022年に新たなスタイルの温泉宿として再出発を果たしました。外観や内装は和モダンの趣が漂い、大人が静かにくつろげる宿として評判です。

客室は全24室、木の温もりとシンプルな意匠が特徴。部屋からは渓谷の自然を望むことができ、季節ごとの風景も格別です。館内には静かなロビーやラウンジがあり、ゆったりとした時間を過ごすことができます。

夕食には、北海道産の旬の食材をふんだんに使った創作和食膳が提供され、山の恵みと旬の味覚を味わう贅沢な時間が堪能できます。

泉質と効能｜黄金色に輝く“湯の華”豊かな天然温泉

しきしま荘の自家源泉「天人峡第一号泉」は、加水・加温・循環なしの100%源泉かけ流し。自然の恵みをそのまま肌で感じられる、道内でも数少ない純粋な天然温泉です。

■ 泉質の詳細：

  • 源泉名：天人峡第一号泉
  • 泉質：ナトリウム・カルシウム・マグネシウム－硫酸塩・炭酸水素塩・塩化物泉
    （旧泉質名：含土類・食塩－芒硝泉）
  • 泉温：約44℃
  • pH：6.88（弱酸性〜中性）
  • 色：黄金色（湧出時は無色透明）※空気に触れることで酸化し色が変化
  • 湯使い：100%源泉かけ流し（加水・加温・循環・消毒なし）

■ 効能（適応症）：

  • 神経痛・筋肉痛・関節痛・五十肩・慢性消化器病
  • 痔疾・冷え性・動脈硬化症・慢性婦人病　など

湯はしっとりと肌を包み込み、湯冷めしにくいと高評価。なかでも黄金色に染まる湯面と、湯の花が舞う美しい光景は、しきしま荘ならではの魅力です。

源泉かけ流しかどうか｜本物の湯をそのままに

御やど しきしま荘では、湧出したばかりの源泉を一切加工せずに浴槽へ直接注ぐ「完全かけ流し」方式を採用しています。温泉ファンの間でも“信頼できるかけ流しの宿”として知られ、リピーターが多いのも納得です。

館内には、岩造りの内湯と小規模ながら自然と一体感のある露天風呂があり、どちらもかけ流しで利用可能。浴槽の縁から溢れ出す源泉の音と、かすかに香る鉱泉の匂いが、五感を心地よく刺激します。

日帰り入浴｜登山やドライブの帰りにも立ち寄れる贅沢

宿泊しなくても、御やど しきしま荘の極上の湯を楽しめる日帰り入浴サービスも提供されています。温泉目当ての観光客や、旭岳登山の帰りに立ち寄る方も多く見られます。

■ 日帰り入浴詳細（2025年5月時点）：

  • 利用時間：12:00〜15:00（最終受付14:00）
    　※混雑時・入場制限あり。早めの終了の場合もあります
  • 料金：
    　大人（中学生以上）：1,000円
    　小学生：500円
    　未就学児：無料
  • レンタルタオルセット：300円（ハンドタオル＋バスタオル）
  • オリジナルロゴ入りハンドタオル：150円（お土産にもおすすめ）
  • 備考：一般休憩室なし（ロビーや待合いスペースはあり）

※訪問前には、営業状況・混雑情報を電話または公式サイトで確認することをおすすめします。

アクセス方法｜旭川から約1時間半、秘湯への道のりも旅の醍醐味

御やど しきしま荘は、天人峡温泉街の中心にあり、自然に囲まれた静かな環境に位置しています。公共交通機関は限られているため、レンタカーや自家用車でのアクセスがおすすめです。

■ 所在地・連絡先：

■ アクセス：

  • 【車】
    　旭川市内から：約1時間20分
    　旭川空港から：約40分
    　札幌から：約3時間（道央道→旭川鷹栖IC経由）
  • 【公共交通】
    　JR旭川駅 → 道北バス「いで湯号」利用（季節運行）→ 天人峡温泉下車（約1時間40分）
  • 【駐車場】
    　無料駐車場あり（宿泊・日帰りともに利用可）

まとめ｜天人峡の自然と一体化する“本物の湯宿”

御やど しきしま荘は、天人峡温泉の歴史と精神を受け継ぐ、上質な湯宿です。加水も加温もせず、源泉そのままを届ける湯の質の高さは折り紙付き。自然と調和する静かな空間の中で、心身ともにリセットされるひとときが過ごせます。

日帰り入浴でも十分にその価値を味わえますが、ぜひ宿泊して、朝夕の静寂と湯のぬくもりに包まれる贅沢を堪能してみてください。

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