北海道・登別温泉の代名詞といえば「地獄谷(じごくだに)」。火山活動によって形成されたこのエリアは、地中から湧き出す熱気と噴煙、硫黄の香りが立ち込める幻想的な景観で、まるで地球の鼓動を感じるかのような臨場感に包まれます。

この記事では、地獄谷の観光地概要、歴史、見どころ、周辺観光、アクセス方法、注意点、まとめまでを徹底解説。登別温泉を訪れるなら、まずはここを歩かずして始まりません。


観光地概要|登別温泉の“心臓部”に広がるダイナミックな大地

登別地獄谷は、北海道登別市にある登別温泉の源泉地であり、約1万年前のカルデラ火山活動によって形成された爆裂火口跡です。谷の広さは約450メートル、面積は約11ヘクタールにおよび、地下からは1日1万トン以上の温泉が湧出しています。

地表の至る所からは硫黄を含んだ白煙が噴き上がり、土壌は赤茶けた荒涼とした地肌。まるで地獄のような光景であることから「地獄谷」と呼ばれるようになりました。登別温泉の大部分の宿泊施設に供給される湯の供給源であり、まさに“温泉の命”とも言える場所です。


歴史|アイヌの聖地から温泉観光のシンボルへ

この地は古来よりアイヌ民族の聖地とされ、「ヌプルペッ(濁った川)」と呼ばれていました。アイヌの人々は、この場所を神々の力が宿る場所=神聖な土地として畏敬の念を抱いていたと伝えられています。

近代になり、1860年代に登別温泉が開発されて以降、地獄谷は温泉源としての役割を果たすだけでなく、観光資源としても注目されるようになりました。現在では、国内外から年間数十万人が訪れる登別観光の最大のハイライトとなっています。


見どころ|地球の鼓動を体感できる絶景スポット

● 噴気孔・熱泥・硫黄の地層

谷の随所からは硫黄や水蒸気が音を立てて噴き出しており、自然のエネルギーを直に体感できます。あちこちにできた熱泥や地割れからは、地中の熱が間近に感じられるスリルと迫力

● 散策路(全長約600m)

地獄谷には木道と散策路が整備されており、所要時間20〜30分で一周可能です。途中には展望台や湯の滝、鬼像、説明板などがあり、誰でも気軽に地熱地帯を探索できます。

● 夜のライトアップ(季節限定)

夏や秋には夜間ライトアップイベント「鬼火の路」が開催され、幻想的な湯けむりと青白い光が演出されます。昼とは違う“神秘の地獄谷”が体感できます。


周辺観光スポット|温泉街と自然景観を合わせて楽しもう

地獄谷だけではなく、その周辺にも見逃せない観光地が点在しています。

● 大湯沼(徒歩20分・車で5分)

地獄谷の先にある直径約100メートルの火口湖。泥状の熱泉が常に湧き上がっており、水面の温度は40〜50度に達する不思議な温泉湖です。

● 鉄泉池(徒歩30分)

爆裂火口から直接温泉が吹き上がるスポット。毎分3,000リットルの熱湯が噴出する様子は必見

● 登別温泉街(徒歩圏内)

地獄谷のふもとには、登別温泉の旅館・ホテル・土産物店・飲食店が立ち並びます。わさびソフトや登別ラーメンなど、地元グルメも楽しめます。


アクセス方法|札幌・新千歳空港からも好アクセス

■ 所在地

北海道登別市登別温泉町無番地

■ 公共交通機関

  • JR「登別駅」から道南バスで約15分 → 「登別温泉」バス停下車 徒歩5分
  • JR札幌駅から特急で登別駅まで約1時間20分

■ 車でのアクセス

  • 新千歳空港から道央自動車道利用で約60分
  • 札幌市内から車で約90分
  • 無料駐車場あり(温泉街共同駐車場)

注意点|訪問時に気をつけたいポイント

  • 硫黄臭が強いため、喘息や呼吸器系疾患がある方は注意
  • 冬季は路面凍結や積雪あり:滑り止め付きの靴を推奨
  • 飲食物持ち込み不可、自然保護のため立入禁止区域あり
  • 夜間の散策は整備されていますがライト持参があると安心

まとめ|地熱と温泉の“源”に触れる感動体験を地獄谷で

登別地獄谷は、登別温泉の心臓部とも呼べる“源泉地”。その姿は荒々しくも神秘的で、訪れる人すべてに地球の息吹と自然の力を感じさせてくれる特別な場所です。

観光地として整備されていながらも、決して人工的ではない“本物の自然”がここにはあります。温泉街とセットで訪れれば、心も身体も癒されること間違いなし。北海道旅行や登別温泉滞在の際には、必ず足を運んでおきたい“絶景と体験のスポット”です。


📌 登別観光協会公式サイト
👉 https://www.noboribetsu-spa.jp/

📌 北海道登別市観光ページ
👉 https://www.city.noboribetsu.lg.jp/