北海道・知床半島の玄関口であるウトロ地区には、大自然と調和した手軽な温泉施設があります。その名も「ウトロ温泉公衆浴場 夕陽台の湯」。観光地にありながらリーズナブルに利用でき、かつ天然温泉の良質な湯に浸かれるとあって、地元の人々や観光客からも人気の高い施設です。
この記事では、「夕陽台の湯」の施設概要や泉質、アクセス、日帰り利用情報を詳しくご紹介。知床観光の途中で立ち寄れる温泉を探している方には必読の内容です。
施設概要|知床の夕日を眺めながら入浴できる公衆浴場
「夕陽台の湯」は、北海道斜里町ウトロ地区にある公営の日帰り温泉施設です。知床国立公園の入り口ともいえる場所に位置しており、施設名のとおり、美しい夕日を眺められる立地に建っています。
木のぬくもりを生かした落ち着きのある内装で、華美な装飾はないものの、“質実剛健な癒しの湯”として定評があります。観光客だけでなく、ウトロに暮らす住民の生活にも欠かせない存在で、地域に根ざした温泉施設です。
- 料金:大人 500円、子ども 250円(2024年時点)
- 備品:シャンプー・ボディソープあり。タオルは持参または販売。
- 駐車場:あり(無料)
泉質について|肌に優しい塩化物泉で湯冷め知らず
夕陽台の湯の温泉は、ウトロ温泉と同じく「ナトリウム-塩化物泉」。この泉質は「熱の湯」とも呼ばれ、保温性が高く、湯上がり後も体がぽかぽかと温かさを保ちます。
■ 泉質詳細:
- 泉質名:ナトリウム-塩化物泉(弱アルカリ性高温泉)
- 源泉温度:約56℃
- pH値:7.5前後(弱アルカリ性)
■ 効能:
- 冷え性
- 神経痛・筋肉痛・関節痛
- 慢性皮膚病
- 疲労回復・肩こり・腰痛
- 切り傷・やけど
とろみのある湯は肌あたりがやわらかく、まさに“美肌の湯”。乾燥が気になる冬の時期にも最適です。
源泉かけ流しかどうか
「夕陽台の湯」では、加温・循環ろ過を併用した温泉供給方式が採用されています。源泉の温度が高いため加水はほぼ不要とされており、湯の鮮度と快適な入浴環境を両立させた管理が行われています。
つまり、「完全な源泉かけ流し」ではありませんが、泉質の良さを活かした運用がなされており、実際の入浴感も非常に高評価です。
展望風呂の魅力|夕陽スポットとしても人気
「夕陽台の湯」のもう一つの大きな魅力が、その名の由来にもなっている**「夕陽台」からの絶景**です。露天風呂こそありませんが、内湯の大きな窓からはオホーツク海を望むことができ、特に夕暮れ時にはまさに感動的な光景が広がります。
- 冬には流氷が漂う海
- 夏には空と海が茜色に染まる夕景
- 春・秋は野鳥や草花の彩りが楽しめる
温泉に浸かりながら、北海道の自然を五感で味わえる――そんな贅沢が、ここにはあります。
アクセス方法|観光ルートに組み込みやすい好立地
「夕陽台の湯」は、ウトロの中心部から徒歩圏内にあり、知床観光の途中でも非常にアクセスしやすい場所にあります。
● 車でのアクセス:
- 女満別空港 → 約2時間(国道334号経由)
- 中標津空港 → 約2時間
- 斜里町市街 → 約1時間
● 公共交通機関:
- JR釧網本線「知床斜里駅」→ 斜里バスで「ウトロ温泉」バスターミナル下車
- バスターミナルから徒歩約10分
レンタカーや観光バスでの訪問が便利ですが、ウトロ市街地に宿泊する場合は徒歩でもアクセス可能です。
営業時間・定休日|事前確認がおすすめ
- 営業時間:12:00〜21:00(最終受付 20:30)
- 定休日:毎週水曜日(祝日の場合は営業)
※シーズンや施設点検により変更される可能性があるため、訪問前に公式サイトまたは現地観光協会で確認するのがおすすめです。
まとめ|知床観光とセットで楽しむ、夕日と癒しの温泉
ウトロ温泉公衆浴場「夕陽台の湯」は、知床観光の途中で立ち寄れるコスパ抜群・癒し度満点の温泉施設です。豪華な旅館ではなく、地元に根差した素朴で温かみのある空間。天然温泉の泉質も優れており、観光で疲れた体をやさしく癒してくれます。
しかも、美しいオホーツクの夕陽を眺めながら湯に浸かれるなんて、まさに知床ならではの贅沢。宿泊を伴わない日帰り旅の強い味方としても、旅程に加える価値は十分にあります。
知床旅行のひと休みに、ぜひ「夕陽台の湯」を訪れてみてください。きっと忘れられないひとときになります。