北海道函館市にある「五稜郭公園」と「五稜郭タワー」は、幕末の歴史と美しい景観を同時に楽しめる、道南屈指の観光スポットです。星型の要塞跡地として知られる五稜郭は、四季折々の風景とあわせて歴史探訪や散策、展望体験が楽しめる場所として、多くの観光客に親しまれています。

この記事では、五稜郭の魅力を余すことなく紹介します。


■ 観光地概要|星型要塞と展望タワーが融合する歴史空間

五稜郭」は、函館市の市街地に位置する国指定特別史跡で、日本初の本格的な西洋式城郭として1864年に完成。現在はその跡地が「五稜郭公園」として整備され、市民や観光客の憩いの場となっています。

隣接する「五稜郭タワー」は地上107mの展望施設で、真上から星型の要塞を一望できる唯一の場所。展望フロアからは、函館山や津軽海峡まで見渡せる大パノラマが広がります。


■ 歴史|幕末の政変と近代化の象徴

五稜郭は、江戸幕府が蝦夷地(北海道)の統治を強化するため、当時の箱館奉行所の拠点として建設されました。

  • 設計者:武田斐三郎(蘭学者)
  • 完成年:1864年(元治元年)
  • 形式:西洋の築城理論に基づいた五角形の稜堡(星型城郭)

1868年の戊辰戦争では、新政府軍と旧幕府軍が対立し、榎本武揚率いる旧幕府軍がこの地で最後の戦い(箱館戦争)を行ったことでも知られています。五稜郭はその終焉の舞台となり、日本の幕末を象徴する歴史的地となりました。

現在、奉行所建物は復元されており、当時の資料展示や体験学習が行われています。


■ 見どころ|歴史と自然が融合するスポット

● 五稜郭公園(特別史跡)

  • 約1.8kmの星形堀に囲まれた堀沿いをぐるりと散策できる
  • 春は約1,600本の桜が咲く道内屈指の花見名所
  • 夏は緑豊かな公園として、市民の憩いの場に
  • 冬はライトアップされた雪景色が幻想的

● 五稜郭タワー(展望台)

  • 地上90mの展望台から、星型城郭を真上から見下ろせる唯一のスポット
  • ガラス張りの足元から真下を望む「スカイウォーク」も人気
  • 展望台では、箱館戦争に関するジオラマやパネル展示も充実
  • グッズショップや地元グルメを扱うカフェも併設

● 箱館奉行所(復元建物)

  • 当時の工法を忠実に再現した日本建築の傑作
  • 内部では、歴史資料の展示やガイドツアーも開催

■ 周辺観光地・温泉|函館観光と組み合わせたいスポット

● 湯の川温泉(車で15分)

  • 函館を代表する温泉街で、海沿いに宿泊施設が点在
  • 源泉かけ流しや展望風呂のあるホテルが多く、旅の疲れを癒せます

● 函館山展望台(車で25分)

  • 函館市街と津軽海峡を一望する、夜景の名所
  • ロープウェイや登山道でアクセス可能

● 金森赤レンガ倉庫(車で20分)

  • 函館港に面したショッピング&ダイニングエリア
  • おしゃれなカフェやみやげ店が充実

● トラピスチヌ修道院(車で25分)

  • 日本初の女子修道院。静かな空間で修道生活に触れられる

■ アクセス方法|市電やバスで楽々アクセス

● 所在地

北海道函館市五稜郭町44(五稜郭公園)
函館市五稜郭町43-9(五稜郭タワー)

● 公共交通機関

  • JR函館駅から市電「湯の川方面」→「五稜郭公園前」下車(約17分)
  • 下車後、徒歩約15分

● 車

  • 函館空港から約20分
  • 市街地からも車で約15分
  • 近隣に有料駐車場あり(タワー併設駐車場・周辺コインパーキング)

■ 注意点|快適な見学のために

  • 桜の時期やGWは混雑必至。朝早い時間の訪問がおすすめ
  • 冬期は足元が凍結するため滑り止め付き靴を推奨
  • 展望台は天候により視界が悪い日もあるため、事前の天気確認がベター
  • タワーや奉行所には休館日があるため公式サイトで最新情報確認を

■ まとめ|五稜郭は“歴史を体感できる美の城郭”

五稜郭公園と五稜郭タワーは、北海道の歴史・文化・景観美を一度に堪能できる数少ない観光地です。春には満開の桜、夏は新緑、秋は紅葉、冬は白銀の世界――と四季折々の風景に彩られ、何度訪れても新しい感動があります。

函館観光のスタート地点にも、旅の締めくくりにもぴったりなこの場所で、ぜひ幕末のロマンと北海道の自然美を体感してください。


📌 参考リンク|五稜郭タワー公式サイト
👉 https://www.goryokaku-tower.co.jp