北海道のほぼ中央、上川町に位置する「層雲峡温泉(そううんきょうおんせん)」は、大雪山の雄大な自然に囲まれた北海道屈指の温泉リゾートです。隣接する黒岳(くろだけ)は、登山やロープウェイ観光、四季折々の絶景で知られ、道内外の観光客に根強い人気を誇ります。

今回は、層雲峡温泉と黒岳の魅力を「温泉」「歴史」「泉質」「周辺観光地」「アクセス方法」などから総合的にご紹介します。


温泉地概要|峡谷の美と名湯の恵みが融合する、北海道を代表する温泉地

層雲峡温泉は、大雪山国立公園の北東部、約24kmにわたって続く断崖絶壁の峡谷「層雲峡」に沿って広がる温泉街です。標高は約670mと高く、夏でも涼しく、秋には燃えるような紅葉、冬には雪と氷の幻想的な景観が広がります。

温泉街にはリゾートホテルから老舗旅館、日帰り温泉施設まで多様な宿泊施設が集まり、観光の拠点として利便性も抜群です。


歴史|開拓時代から続く自然と人との共生の地

層雲峡が注目されたのは明治時代後半。大雪山系の山々が次第に登山家たちに知られるようになり、昭和初期には観光開発が進められました。層雲峡温泉自体は、1950年代に源泉が本格的に開発され、観光温泉地として発展しました。

現在では、黒岳を含む登山・スキー・ロープウェイ観光とセットで訪れる旅行者が増加し、四季を通じて楽しめる観光拠点となっています。


泉質と効能|火山の恵みが育んだ名湯

層雲峡温泉の泉質は以下の通りです。

  • 泉質:単純硫黄泉、単純温泉(アルカリ性単純泉など)
  • 源泉温度:40〜60℃程度
  • 湧出量:豊富(施設によってはかけ流し対応)

主な効能(適応症):

  • 神経痛・筋肉痛・関節痛
  • 慢性皮膚病
  • 冷え性・疲労回復
  • 婦人病・リウマチ

硫黄の香りが心地よく、湯上がりは**肌がつるつるになる「美肌の湯」**としても女性に人気があります。露天風呂から望む峡谷や雪景色は、まさに心も体も癒されるひとときです。


日帰り温泉施設|気軽に楽しめる名湯の魅力

層雲峡温泉には日帰り入浴が可能な施設も充実しており、登山や観光の後にふらっと立ち寄れるのが魅力です。以下は代表的な施設(※詳細情報は別記事参照)。


周辺観光地|自然・アクティビティ・祭りも楽しめる

黒岳ロープウェイ

標高1,984mの黒岳は、旭岳と並ぶ大雪山系の主峰のひとつ。ロープウェイとリフトを乗り継げば、初心者でも標高1,500m以上の絶景スポットへアクセス可能です。高山植物の宝庫としても知られています。

  • ロープウェイ往復:大人2,400円(時期により変動あり)
  • 夏は登山・秋は紅葉・冬はスキーと、四季ごとに異なる魅力

銀河・流星の滝

国道39号線沿いにある層雲峡の2大名瀑。それぞれ別の沢から流れ落ちるため「夫婦滝」とも呼ばれます。冬には氷瀑となり、夜間ライトアップも実施されます。

層雲峡氷瀑まつり

毎年1月下旬〜3月上旬に開催される冬の風物詩。氷のオブジェや滑り台、ライトアップなど、幻想的な雪と氷の世界が楽しめるイベントです。カップルやファミリーにも人気。


アクセス方法|公共交通も車も利用しやすい好立地

公共交通でのアクセス

  • JR旭川駅から道北バス「層雲峡行き」で約2時間(片道2,200円前後)
  • 旭川空港から車で約90分。空港発着のバスも季節運行あり

自家用車・レンタカー利用

  • 道央自動車道「上川層雲峡IC」から車で約25分
  • 札幌からは約3時間(約180km)
  • 旭川市内からは約1時間半(約70km)

※無料・有料駐車場あり(各ホテルや公共施設に併設)


まとめ|層雲峡温泉・黒岳は四季折々の自然と癒しを満喫できる理想の旅先

層雲峡温泉と黒岳は、登山・温泉・観光の三拍子が揃った北海道屈指の観光エリアです。特に、四季によって表情を大きく変える峡谷美は訪れるたびに新しい発見があります。

初心者から上級者まで楽しめる自然体験、豊富な日帰り温泉施設、ロープウェイで気軽に味わえる高山の絶景──どれも魅力満点。札幌や旭川からもアクセスしやすいため、北海道旅行の1〜2泊の中継地にも最適です。

ぜひ、次回の旅では層雲峡温泉と黒岳を訪れて、大自然の恵みを肌で感じてください。